
もうすぐ離乳食だけど、今もってるバウンサーって使えるのかな?
新生児から多くの家庭にあるバウンサー。離乳食チェアとして使えるのか悩みますよね。
結論から言えば、バウンサーでの離乳食は基本的にはおすすめできません。
理由は、離乳食を食べる赤ちゃんにとってバウンサーの設計が食事向きではないからです。



でも、バウンサーが離乳食に使える場合もあるので安心してね!管理栄養士であり2児ママの私がくわしく解説します。
バウンサーが離乳食によくない理由は角度が低く寝姿勢だから
新生児から毎日使っているバウンサー。離乳食にもつかえたら嬉しいですよね。
ただ、管理栄養士という立場上、安全面を考えると「離乳食におすすめ!」と大きな声で言えません。



でも絶対に使っちゃダメ!ってわけじゃないよ。よくない理由と、使えるケースを読んでみてね!




バウンサーが離乳食初期によくない理由3選
- バウンサーは赤ちゃんのデイベッド。食べるには角度が低すぎる
- 寝かせた姿勢だと赤ちゃんが離乳食を食べにくい
- 揺れてしまい集中できない、汚れやすい
① バウンサーは赤ちゃんのデイベッド。食べるには角度が低すぎる


多くのバウンサーはリクライニング機能があるとはいえ、最大でも38〜45度程度の角度です。
この角度は本来、赤ちゃんをリラックスさせるためのもので、食事に適した角度ではありません。
離乳食を安全かつ上手に進めるには、背中がしっかり支えられつつ、70〜80度程度まで立ち上がる角度が理想なんです。



この角度であれば赤ちゃんが誤嚥するリスクも減り、自分でスプーンを食べに行く動きが促されます!
② 寝かせた姿勢だと赤ちゃんが離乳食を食べにくい
寝かせた姿勢で離乳食を与えると、以下のような問題が起こりやすくなります。
- 体が反る:赤ちゃんがのけぞるような姿勢になり、スプーンを受け入れにくい。
- 液体状の離乳食に限定される:例えば10倍がゆやポタージュのようなサラサラのものしか与えられず、徐々に固さや粒を増やしていく離乳食ステップが踏みにくい。
- 嚥下に負担:頭が後ろに倒れたり、喉が伸びた状態になることで、正しい咀嚼や飲み込みの練習になりにくい。
- 誤嚥やムセが起きやすい:自分でコントロールして飲み込む力が未発達な時期に、寝かせた姿勢だと傾斜に沿って食べ物が流れ込んでしまい危険です。
③ 揺れてしまい集中できない、汚れやすい
バウンサーは赤ちゃんが足を動かすことで自然と揺れる設計になっているため、離乳食に集中できなかったり、スプーンが口に入りづらくなったりします。
さらに、バウンサーのクッション部分は布製のものが多く、離乳食で汚れると洗濯の手間がかかるというデメリットも。
洗濯機OKのバウンサーも多くありますが、パーツを外す手間や乾くまでの時間も考えると、これから食事の回数が増えていく離乳食にはやや不向き。



バウンサーの汚れ対策にバスタオルや防水シートを敷くのはアリだよ
実はバウンサーも離乳食に使える!パターン6選


「離乳食にバウンサーはよくない!」とはいえ、離乳食チェアって高いし悩むし、できるならバウンサーを続けたいこともありますよね。
教科書的にはNGですが、例外的に、一時的に、チェアを買い替えるまでのつなぎとしてバウンサーを使うこともできると思います。
離乳食初期(腰すわり前)でもバウンサーを使えるケース


離乳食デビューとしてバウンサーを使う場合の3パターンです。
プレ離乳食(数口だけ練習)
離乳食を始めたばかりの生後5〜6ヶ月の赤ちゃんは、まだ1〜2口だけの少量を試す「プレ離乳食」期間。
この時期であれば、長時間座らせずに短時間のみバウンサーを使うことも可能です。
生後5~6か月だとまだ腰が完全に据わってないので、木製チェアやハイチェアでは姿勢が崩れてしまうことも。
なので、急いでチェアを買わなくてもバウンサーで離乳食を開始してもいいと思います。



角度をすこしあげてサポートするようにバスタオルを挟むのも〇
バウンサーで離乳食をあげると、「むせる、顔をそむける、飲み込みがうまくいかない」そんなときは、無理せず大人の膝に抱っこして与える方法に切り替えましょう。
ただしその場合、両手が塞がってしまうので、チェアベルトなどを併用するとスムーズです。
\本来は腰すわり完了後の商品なので必ず親が補助して使おう/


赤ちゃんの個性による
すべての赤ちゃんが同じ発達スピードではありません。以下のような場合はバウンサー使用も許容範囲と考えられます。
- 赤ちゃんが小柄でバウンサーの沈み込みが少ない
- 実際に使ってみて、むせや咳き込みがなく食べれていそう
- 揺らさず静かに座れる子(揺れ止め付き or 親が足などで固定するのもアリ)
成長が早く、もうすぐ腰すわりしそうな場合
離乳食を遅めの生後6~7か月ごろに開始した子で、首がしっかりしていて、体幹が安定している赤ちゃんなら、角度を一番上の45度以上にすれば、バウンサーでも安全に離乳食をあげられそうです。
離乳食中期以降(腰すわり後)にバウンサーを使えるケース


離乳食の中期以降もバウンサーを使えたら嬉しいですよね!
お座りがしっかりしてくる生後7~9か月ごろには離乳食チェアに切り替えたほうがおすすめですが、バウンサーも使えるケースを3つ紹介します。
短時間・補助的に使う場合
- 実家・帰省・旅行など、ハイチェアが用意できない場面
家での離乳食をチェアに切り替えるのがおすすめですが、家具なので持ち運びしにくいのが難点。
バウンサーなら折りたためて軽量なので実家に帰省や、キャンプ・旅行時にもっていって離乳食をあげることもできます。
- 朝食などの軽食を短時間で済ませるとき
バタバタで忙しい時間帯の朝や、おやつの時間など、軽食をちょっと上げたいときに使うこともできます。
- 離乳食の2〜3回食において、サブチェアとして使いたいとき
チェアに座るのを嫌がったり、バウンサーのすっぽり感が大好きな子は、バウンサーをサブチェアとしておいておくのも〇
座る場所が変わると気分転換にもなるので、離乳食チェアでなかなか食べない時はバウンサーでためしてみるのもいいでしょう。
正しい姿勢を保てている場合
赤ちゃんが腰すわりしていれば、バウンサーの角度を最大まで起こすことで、ある程度食事に適した姿勢が保てます。
- 背もたれ角度が45度以上に調整できる(できれば70~80度)
- 赤ちゃんが頭と上半身を安定させて座れている
使用時にしっかり対策できている場合
- 安全ベルト(股ベルト・肩ベルト)を正しく装着
- 腰・首周り・上半身にクッションやバスタオルを入れて角度を補助
- 食事中は必ず保護者が目を離さず付き添う
バウンサーで離乳食をするときの注意ポイント
- 姿勢が崩れてきたり、赤ちゃんが嫌がったりしたら中止しましょう
- 離乳食後期に入ると「手づかみ食べ」が始まるため、身体の自由が利くハイチェアの方が望ましい
- バウンサーはあくまで“つなぎ”の選択肢であると考えておく
ハイチェアに切り替えることで、赤ちゃんの食べやすさ・安全性が格段にアップします。
バウンサーでうまくいかないと感じたら、買い替えを検討する時期かもしれません。


リッチェル、ベビービョルン、カトージ、西松屋等のバウンサーは離乳食に使える?
バウンシングシートN | イージーリクライニングバウンサーNewYork・Baby 3 | Joie バウンサー ドリーマー | ベビーバウンサーエアES・ライトGV | バウンサーバランスソフト | |
---|---|---|---|---|---|
メーカー | リッチェル | カトージ | カトージ | 西松屋 | ベビービョルン |
対象月齢・体重 | 1ヶ月〜24ヶ月/13kgまで | 1ヶ月〜3歳頃/15kgまで | 1ヶ月〜18ヶ月/13kgまで | 0ヶ月〜24ヶ月/13kgまで | 1ヶ月〜2歳/13kgまで |
リクライニング角度 | 30°, 38°, 45° | 155°, 145°, 135°, 115° (25°, 35°, 45°, 65°) | 130°, 135°, 140° (50°, 45°, 40°) | 4段階調整(詳細:新生児〜腰すわり以降対応) | 3段階(最下段〜最上段) |
本体重量 | 2.2kg | 3.5kg | 3.5kg | 不明 | 2.1kg |
すわり前 | 2段階目まで (38度) | (35度) | 2段階目まで1段階目まで (40度) | 2・3段階目まで | 2段階目まで |
腰すわり後 | (45度) | 3段階目まで(65度) | 3・4段階目まで(50度) | 3段階目まで3・4段階目まで | 3段階目まで |
離乳食に使えるか | 〇 | 初期は△ 中期は◎ | ◎ | △ | △ |
○リッチェルのバウンサー
リクライニングは3段階で、腰すわり前は38度と角度が低いので親の見守り必須です。
腰すわり後は40度まで使用可能ですが、赤ちゃんの体重によって後ろに沈み込むのでぽっちゃりさんは角度が低くなります。






◎カトージのバウンサードリーマー
腰すわり前は40度まで利用できて、一番高めの設定で離乳食もあげやすいです。
腰すわり後も50度まで立ち上がるので角度が理想に近づきます。


△◎カトージのイージーリクライニングバウンサー
腰すわりまでは35度しか使えず、離乳食には不向き。
腰すわり後は65度と他社と比べて一番立ち上がるので、一番離乳食を上げやすいです。


ベビービョルンのバウンサー(バウンサーバランスソフト)
角度詳細は不明ですが、他社のバウンサーとほぼ変わらないので腰すわり前は2段階目までしか使えません。
本体重量は2.1kgと一番軽量。


西松屋のバウンサー(ベビーバウンサーライトGV)
税込5,058円と安くて買いやすい西松屋のバウンサー。角度の調節がかたく、結構力がいります。
角度詳細は不明ですが、他社のバウンサーとほぼ変わらないので腰すわり前は2段階目までしか使えません。


バウンサーは離乳食にいつまで使える?


バウンサーの使用目安は生後6~8ヶ月までが一般的
メーカーごとに推奨月齢や体重制限が異なりますが、一般的には生後6ヶ月〜8ヶ月ごろまでが限界と言われることが多いです。
それ以降は赤ちゃんの動きが活発になり、バウンサーでは姿勢保持が難しくなることが。



赤ちゃんが安全でごきげんに食べれているなら使い続けてもOK
中期以降は離乳食チェアに移行するのが安心
離乳食の量も回数も増えてくる中期以降はチェアに移行するほうが確実です。
- より安定した姿勢が取れる
- 手づかみ食べや飲み物の自立も促せる
- 汚れても掃除しやすい設計が多い
↓わたしが一番おすすめのハイチェアはこちら。買うのが遅れたから後悔したんです…


離乳食チェアへ買い替えのサイン
- 赤ちゃんが自分で座れるようになった(腰すわり完成)
- 手づかみ食べが始まった
- バウンサーの中で足を踏ん張る・動きたがる
- バウンサーだと離乳食を食べない、食べにくそうに見える
バウンサーで離乳食を続けるなら買い足したいアイテム3選
離乳食チェアに買い替えるまでのつなぎや、少しでも長くバウンサーを使うには、こんなアイテムがあればさらに快適になります。
① バウンサー専用テーブル
食器が安定して置け、こぼれにくくなるため安心。ベビービョルン純正などのテーブル付きアイテムは特に便利。



自分で手づかみ食べすることは赤ちゃんの離乳食のすすみが良くなります!
② クッション・タオル
体の隙間を埋めて安定させることで、飲み込みやすくなり誤嚥のリスクも軽減できます。
角度の調節ができるのでムセの対策にも!
③ 食べこぼし対策グッズ
撥水性の高い防水マットや、広がりを抑えるシリコンビブなどを使うと、バウンサーの汚れ対策になります。
親の見守りのもとバウンサーを離乳食につかいましょう!
バウンサーは、赤ちゃんがリラックスする便利なアイテムで、離乳食には向いてない(角度的によくない)ですが、場合によっては離乳食に使えます!
腰すわり前の離乳食は、短時間・少量であればバウンサーで代用することも可能ですが、安全対策をしっかり行った上で、親の見守りのもと一時的な使用に留めるのがベスト。
赤ちゃんが成長し、食事量も増えてくる頃には、ぜひハイチェアへの移行を検討してみてください。



赤ちゃんもママ・パパも快適な食事タイムを過ごせるよう、環境を整えていきましょう。
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